2004年 05月 23日 ( 1 )

田中一村展をみて。

a0021192_25315.jpg5月に読んだ本「田中一村伝」
 いや、ほんと。まじで、凄いんだから。田中一村。
自分も一応、絵なんて描いたりしてますが、あの人の絵を描く事に対する覚悟を見せられると、おいそれと自分は絵描きですなんて言えなくなります。
恥ずかしくて。
「引かぬ、媚びぬ、顧みぬ。」(by サウザー from 北斗の拳)
と、いった感じ。

 初期の作品群もやっぱりうまくて、
才能のある人が絵を描くのが好きでしょうがない感じがして、
なんか楽しそうなのよ。草木や花や鳥や虫。いいんです。
活き活きしてるし、瑞々しい。
あれも、これも描きたいし、描けるし、描く。
かなり美しい。とても楽しい。

でも、晩年の奄美シリーズの迫力というのはもう、なんともはや。
やっぱ、言葉じゃ足りないから絵があるんで観てもらうしかないんだけど。
トラックバックさせてもらったkototuboさんも言ってるけど印刷じゃ
あの凄さは伝わらない。第一本に入らん大きさよ。
本でわかるのは、あの一分もスキのないコンポジション。
画面上にいっぱい構成要素があって下手するとごちゃごちゃしちゃって
息苦しくなりかねないのに、それが不思議にすうっと風が通るような抜けがある。なんなんでしょうね、あれは。
なんか切なくなるんですよ。それでいて、心地よい。
あ。
そうか。あの、あれだ。
夕日が沈むときの感じ。
山へキャンプに行って満天の星を見上げる感じ。
ただ、それがそこにあって、間抜けにも
「わぁー、きれい。」とか「うおーっ、すっげ。」
とか言っちゃう素直な感動。
いやー感動しました。
いーい絵なんだよ。タマシイ入ってんだよ、ぎゅーっと。
敬虔な気持になりましたよ、私は、あの展覧会みて。
変な話、あれは一種の宗教画だと思います。
一村の愛した奄美の自然と、彼の信じる絵の道に対しての答え。
拝みたくなるし。

描かねばならん絵がある。この絵は自分にしか描けない。
誰にも描かせない。譲らない。この絵は俺が描く。

えー、もうホント頭下がりっぱなしの、その境地。
精進したいと思います。

礼。
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by ryonutsjp | 2004-05-23 02:54 | respects